Wednesday, January 14, 2015

カナダへ行くと決まった後のはなし 2

夜の写真展 at Ikki(八幡東区 福岡)

普段、 Cafe Ikki はジャズのセッションやライブ、バンドのライブなどが行われてて、音楽に特化しているところなんだけど、作品などの展示会をするのは私が初めてだったんだそう。
マスターは写真展に向けて、お店を展示会仕様にしてくれた。


展示会は4ヶ月間ぶっ続けで行われた。
内容は、サンフランシスコの旅で撮ったものにした。
月ごとに内容を変えて、1回5枚程度の出品にした。

いつもは生の音楽があふれるこの場所が、写真展の時は静かで独特な空間となった。

いつもと違う感じがウケたのか、写真が好きな人は意外に多いのか、毎月来てくれるお客さんもいた。
主張することなどには違和感があるので、私はタイトルなどは一切つけなかった。
撮った日や、場所くらいは示しても良かったのかもしれないけど、その時の私の中では、そういう情報の一切を与えたくなかった。
どこで撮ったのかとか、いつ撮ったかなんていうことはどうでも良かった。
見た人が感じるように感じて、思うように思えば良いとおもった。

丸投げ状態か(笑)

展示会に来たお客さんにはあまり自分からは話しかけず、自由にしてもらった。

感じられたことを教えてくれるのは嬉しく、私自身のそれに応えたり、感想も話した。
もちろん、何を言われずともよかった。

たくさんお話ししてくれる方もいたし、写真の仕事をしている人も来て、感想を言ってくれた。また、あるお客さんは「これ見て〜!」とご自身が携帯で撮った写真を私に見せてくれて、ご自身を表現されていた。
その表現方法は様々で、多少の強弱があるものの冷静に聞いていると、皆さんが作品を楽しんでいるのが感じられた。


ハッとした。


みなさんが、私の作品を通してそれぞれに感じ、それぞれにご自身を表現していた。
作品が良いとか悪いとかはどうでもよく、その場に来た皆さんがご自身の表現をされていた。
そんな現象が映しだされた時に、愛おしく、ありがたかった。


「皆がね、ご自身の最高を表現しているんだよ!」と、サンフランシスコでよく聞いていた。

(そうなのか〜...)とぼんやり頷いていたけれど、頭で考えてなんとなくわかったりもしていたけど、体験として、現象として、明確にとらえたことはなかった。

しかも面白いのは、今こうやってブログにまとめている途中に現象と隠された意味が結びついている。




いま、涙があがっている。温かい気持ちに包まれている。
静かな興奮を味わっている。

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